悪影響を与えない

注目を集めるクリーンなエネルギーシステム

近年では限りある資源を有効活用するという観点から、石油やガスなどの化石燃料の消費に基づいたエネルギーシステムを補完するものとして、太陽光発電などの再生可能エネルギーの利用に注目が集まっています。地中熱利用もまたその1つです。 地中熱利用システムとは地上と地中の温度差を利用して主として空調などの制御を行うエネルギー供給システムのことです。火山熱を利用した地熱発電とは異なります。 地中熱利用システムはアメリカではすでに1950年代から普及し始めていましたが、日本において本格的な導入が図られるようになったのは2000年代に入ってからのことです。当初は温水プールやグリーンハウスなど大規模施設での利用が中心でしたが、現在では一般家庭への普及も進んでいます。

地中熱利用の基本的な原理

地中の温度は地上と違って季節ごとの変化が少なく、地下10メートル付近の温度は地上の年間平均気温とほぼ同じレベルで一定しています。そのため地上よりも地中の方が夏場は涼しく、逆に冬場はあたたかです。この現象を利用したのが地中熱利用システムです。 地中熱利用システムでは、内部に水などの液体を満たしたパイプを地上と地中の間に液体を循環させてヒートポンプの熱源にします。地下水をじかに汲み上げるタイプのシステムもあります。いずれにおいても、自然エネルギーの放出がそのまま地上の温度が高いときには放冷、低いときには放熱となって温度調節を行うことになります。 地中熱利用は太陽光発電や風力発電に比べるとまだ知名度の低いシステムですが、気象条件にほとんど左右されず利用できることから、今後はさらに普及が進むものと予測されます。